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最新の森林情報の活用 −適切な森林管理のために

 広大な面積を有する森林の管理には、空中写真、衛星データ等の情報利用が欠かせません。日林協は、森林航測分野で中心的役割を担って今日に至り、現在は航空写真の利用技術の普及のほか、リモートセンシング技術や地理情報システム(森林GIS)についても研究・実績を重ね、デジタル情報化時代に対応した解析成果を提供しています。

森林リモートセンシング・GIS活用技術の高度化

 私たちは、リモートセンシング技術を国内外の森林資源調査、森林の伐採や災害等の状況把握および各種対策の立案に、またGISと組み合わせた森林のモニタリングシステムや森林資源管理情報システムの開発にも活用しています。   
 
GISによる管理計画の立案
 
(Landsat TM5 source http://earthexplorer.usgs.gov/
 
衛星画像による林相区分図の作成

 
 株式会社パスコと共同して、デジタル空中写真の立体視プログラム「もりったい」を開発しました(※林野庁補助事業)。
 「もりったい」を使うと、高解像度のデジタル空中写真がパソコン上で3D化され、林相判読や単木の把握を容易に行うことができます。また、簡易な操作で樹高計測や材積推定を行うこともできます。

「もりったい」の詳細については、以下のサイトをご参照ください。
http://www.jafta.or.jp/contents/publish/6_list_detail.html


 
もりったいによる判読
 
もりったい活用の概念図

森林モニタリング・インベントリー技術の開発と検査・検証

<森林資源調査データの品質管理>

 現在全国で、森林生態系多様性基礎調査(旧森林資源モニタリング調査)が行われています。これは、我が国の森林資源の状況や生物多様性の情報を得ることを目的とするもので、サンプリング理論に基づいた設計により、全国約15,000点で継続的な調査が実施されています。

 この調査データの品質を高精度に維持するとともに、データの客観性を保証することは、科学的な視点に基づいて森林を持続的に管理していくための基礎として大変重要なことです。
調査データの品質管理には、QA/QC(品質管理と品質保証)の考え方を取り入れた検証調査を実施しています。  

 私たちは、これまで培ってきた高度な森林計測に関する技術力を活かし、調査が適切に実施されているか確認するとともに、研修会やインターネットを通じた技術サポートを行っています。検証結果に基づき、調査手法の改善を提案するなど、PDCAサイクルを念頭に置いた調査体制の確立を目指しています。
  

  
  

<森林の生物多様性の状態を表す指標の開発・検証調査>

 森林における生物多様性に関する研究は、特定の地域、特定の生物種においては個々に進められていますが、日本の国土全体については、生物多様性の状況を把握するには至っていないのが現状です。
 こうした背景をもとに、本事業では、日本の森林とくに人工林の生物多様性の状況を表す指標を開発することを目的として、北海道から九州まで人工林における生物多様性を把握するための調査を行っています。調査対象となる生物は、樹木や下層植生、昆虫(カミキリムシ、チョウ他)など多岐に亘ります。



国家森林資源データベースの開発と活用

 当協会は、林野庁からの委託事業において、我が国における京都議定書報告(*)、生物多様性に関する報告(*)が必要なモントリオールプロセス等への対応を考慮した「国家森林資源データベース」の設計、構築に従事しました。
 さらに、データコンテンツを拡充するため、上記業務で開発したデータベースシステムの運用まで一貫して従事しています。

(*:いずれの報告も、自然と調和した持続可能な社会・地球を維持していくために国際社会の中で必要とされているものです。)
  
国家森林資源データベースの概念

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