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理事長からのメッセージ

「人、森林、環境がテーマです」

私たち「日林協」は、100年以上にわたり、わが国の林業、木材利用を含む森林に関する科学技術の振興に寄与し、わが国の森林・林業分野の発展に貢献してきました。
我が国は国土の3分の2が「森林」であり、森林は木材の供給をはじめ国土の保全、水源かん養、生物多様性の保全などの役割を有しており、日常生活や産業活動を支える「環境」として重要な役割を果たしています。
近年における森林・林業を取り巻く状況は、川上では戦後造成した人工林資源が利用期に入るとともに素材生産における機械化の進展などにより生産量が拡大する中で、川中における木材加工施設の大型化、川下における中大規模建築物への木材利用の拡大など、これまでになく変化の幅が大きく、そのスピードも速くなっています。特に、デジタルトランスフォーメーション(DX)の波は森林・林業分野にも確実に到来しています。一方、再造林の遅れ、シカ等野生動物被害の拡大、現場労働力の担い手の不足・高齢化、山村地域の過疎化など課題も山積しています。
また、SDGsや2050カーボンニュートラル、グリーントランスフォーメーション(GX)に関して社会からの森林・林業分野への関心や期待が高まっています。
当協会は、森林・林業分野のプロフェッショナル集団として、これまで国内外のフィールドでさまざまな調査・研究、技術開発に携わり、技術を磨き幅広い知見や経験を蓄積してきました。今後とも、こうした蓄積を活かし、新しい技術の開発や現場への普及・定着を通じて国(林野庁)が目指す「新しい林業」の取組をはじめとする森林・林業・木材産業による「グリーン成長」の実現や脱炭素・循環型社会の形成、わが国の森林・林業分野における国際協力に貢献してきたいと考えています。
また、「新しい林業」の実現や持続可能な森林経営を現場レベルで実践していくためには、一定の知識・技術を持った「人(技術者)」が不可欠です。当協会は、これまで林業技士、森林情報士の資格認定を通じて森林・林業の現場を支える中核的な技術者の育成に努めてきましたが、こうした技術者の育成にも更に積極的に取り組んで参ります。
引き続き、ご指導、ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

(一社)日本森林技術協会
 理事長 小島 孝文
 


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