《第50回(平成14年度)森林・林業写真コンクール》
入選者
(2003/4/18)
 毎年,広く一般からも公募して行われる本コンクールの作品募集は,前回から〈一般題材の部〉〈特別テーマの部〉〈デジタルカメラの部〉の3部門となりました。50回を迎えた今回応募は2月末日に締め切られ,応募作品数368点(一般題材の部245,特別テーマの部77,デジタルカメラの部46)について,3月14日,厳正な審査が行われ,次のとおり入選作品が決定しました。
●入選作品の著作権は(社)日本林業技術協会に帰属。
●作品の一部は本誌(表紙・記事等)に順次掲載予定。
●表紙には,季節にふさわしく表紙効果のあるものを優先。
●一般題材の部
特選(農林水産大臣賞・1点)
 門出:岡田いく代(山梨県甲府市)
一席(林野庁長官賞・1点)
 大豊作:阪野吉平(山形県川西町)
二席(日本林業技術協会理事長賞・1点)
 過密から開放されて:山本義男(静岡市)
三席(日本林業技術協会理事長賞・5点)
 園児たちとお母さん:安藤光男(秋田県比内町)
 環境にやさしいダム:平山町子(和歌山県田辺市)
 共生:岸美喜雄(群馬県富士見村)
 林業体験:上原義明(長野県小諸市)
 チェーンソーアートに挑戦:山崎俊泰(静岡県掛川市)
佳作・9点
 野焼き:浅井敬子(東京都渋谷区)
 瞬間:原好高(兵庫県伊丹市)
 おひるどき:阪野吉平(山形県川西町)
 雪中の間伐材集木:山本登(秋田県森吉町)
 森林公園:小泉辰雄(北海道釧路市)
 伐採作業:千葉耕士(岩手県大東町)
 子供えんぶり:下斗米光円(岩手県盛岡市)
 空中ブランコ:杉江輝美(兵庫県明石市)
 においをかぐツキノワグマ:玉谷宏夫(京都市)
 
●特別テーマの部
特選(農林水産大臣賞・1点)
 光芒の流れ:古家栄次(熊本県菊池市)
一席(林野庁長官賞・1点)
 薄化粧:岩垂誠(長野県松本市)
二席(日本林業技術協会理事長賞・1点)
 山の神:野原遊弘(和歌山県熊野川町)
三席(日本林業技術協会理事長賞・5点)
 ライチョウの親子:有井寿美男(長野県佐久町)
 白馬岳:有井寿美男(長野県佐久町)
 影富士:清水岳志(千葉市)
 天上の彩:江見真理子(滋賀県志賀町)
 清流:伊藤俊一(宮城県古川市)
佳作・10点
 雪筋:有井寿美男(長野県佐久町)
 初夏の彩:古家栄次(熊本県菊池市)
 山それぞれに立つ:松田守生(広島市)
 源流の朝:渡辺健也(福岡県宇美町)
 一の倉沢早春:山崎泰(栃木県岩舟町)
 整然と:桑木道夫(岡山県矢掛町)
 ファンタジックな森:向井田稔雄(山口県下関市)
 妖怪:仲田欣也(愛媛県重信町)
 樽滝:岩田賢甫(長野市)
 新緑と水:武田治(兵庫県稲美町)

●デジタルカメラの部
一席(日本林業技術協会理事長賞・1点)
 保安林の朝:若山治朗(北海道札幌市)
二席(日本林業技術協会理事長賞・5点)
 春幻想:大西宏徳(愛知県稲沢市)
 森の貴婦人:若山治朗(北海道札幌市)
 雪の銘木市:川口善也(岐阜県多治見市)
 馬を守る疎林:飛塚優(北海道函館市)
 森の鏡:川上紅雀(和歌山県田辺市)
佳作・6点
 巨木ブナの森:高橋浩幸(山形県真室川町)
 山上湖秋景:江見真理子(滋賀県志賀町)
 深緑:江見真理子(滋賀県志賀町)
 晨光:小泉正人(群馬県松井田町)
 初秋:滝沢康幸(長野県須坂市)
 ぼくらのうら山プロジェクト:奥山洋一郎(東京都北区)

●審査を終えて
 今回で50回を迎え,節目の林業写真コンクールでしたが,前年の応募点数を約3割も下回るコンクールとなってしまいました。これまでの傾向として,応募点数が少ない年は,中味の濃いコンクール内容になる傾向がありましたが,今回については,やや低調気味であり,目を引く作品が少な目だったのが印象に残りました。
 一般題材の部 過去の傾向に照らして,最近の話題となっているようなテーマ,例えば「温暖化防止のための各種取り組みや,ボランティアが取り組む里山手入れ,間伐材の有効利用事例,バイオマス,森林教育…等々」は,大変少ない状態でした。現場に接する専門家(林業関係者)の写真離れなのでしょうか…関係者の奮起を期待したいところです。
 特別テーマの部 山岳景観関連の作品が多数寄せられました。腕自慢の山岳写真愛好家の応募が多かったせいか,一般題材の部に比べて粒ぞろいの作品による審査となりました。ただし,「複層林施業」,「森林と水」といったテーマに関しては,なじみが薄いのでしょうか,応募作品が極端に少なかったのが残念です。応募者の日ごろにおける写真眼を生かし,積極的に撮影,応募してほしいものです。
 デジタル写真の部 前回に比べ,応募点数の若干の増加を見ました。内容について見ると,デジタルカメラ・写真の急速な普及もあってか,それなりの質的な向上が見て取れます。しかし,まだまだ銀塩写真に比べて大きな差(基本的な撮影技術,プリント技術など)がある点,否めません。応募者の一層の努力とデジタル写真ならではの作品を期待します。
 次回,第51回への応募お待ちしています。