事例一覧

林業等の定住事例

下川森林組合

森の恵みを無駄なく使い、新たな事業を展開

下川町森林組合/NPO法人「森の生活」  (北海道下川町)

「私たちは、森林の資源を活かし社会に提供します」
下川町森林組合の森林(もり)憲章の筆頭にあるように、森林の恵みを有効に使うことを第一に考える。湿雪害による被害木処理のための加工事業が始まり、林業体験ツアーなどを通じ全国から人材が集まり、定住するようになった。林業体験は「サークル森人類」へ通年のツーリズムとして引き継がれ、さらにNPO法人「森の生活」の発足に発展する。

神流川森林組合

若いグリーンキーパーが地域を活性化

神流川森林組合  (群馬県神流町)

平成5年森林火災に見舞われた。当時、作業員は高齢化が進んでいて、復旧には若い力が必要であった。積極的な人材確保と機械化で乗り切った。グリーンキーパーと呼ぶ作業員の3割は地元だが、7割は町外、県外の出身者。体育祭や祭りなどグリーンキーパーが町の活性化に貢献している。組合は多様な技能や資格を持った若い人材を得て、企業との提携、測量、道の駅の運営など森林整備にとどまらない事業を展開している。

名田庄森林組合

次世代に託した先輩、行政、森林組合の熱意

名田庄森林組合  (福井県おおい町)

「月給、賞与、諸手当、社保完備」「新築住宅、家賃助成」とあれば一般会社員でも恵まれた求人情報だが、10数年も前の森林組合作業スタッフの募集だから画期的だった。それも大手の就職情報誌で公募した。
次世代の待遇は職員並みに−当時の作業員の願いが、村の森林を守りたいという村や森林組合の思いと重なって多くの若者を呼び込むことになった。

北都留森林組合

森を中心とした持続可能な流域循環型社会の実現

北都留森林組合  (山梨県上野原市)

北都留森林組合がかかわる森は、東京、神奈川2000万人の命を支える源流地帯にある。森を整備する山村が衰えれば山は水源としての力を失ってしまう。上流にある山を守るには山村だけでなく、流域全体が考えることが重要だ。森林組合は道づくりを中心とした森林整備とともに、森林・林業体験教室、企業の森、木質バイオマス事業に取り組んでいる。

信州上小森林組合

先駆けて労働改善荒波の中から新展開へ

信州上小森林組合  (長野県上田市)

広域合併を機に「人づくり」を重点に掲げて3K労働を機械化で解消、月給制の導入で都会の若者の心をつかんだ。体験教育を中心に技能と安全を向上、大幅な若返りを果たす。100人を大きく上回る技能集団に育てたが、一般競争入札制で事業量が減少、荒波にもまれる。いま、森林機能が見直され間伐需要も増え、新規事業も軌道に乗って明るさを取り戻しつつある。

裾野市森林組合

県、国の事業を活用、思い切った若返りに成功

裾野市森林組合  (静岡県裾野市)

高齢化する作業員の若返りを目指して、静岡県が始めた新規就業者確保のための「森林の未来サポート」事業の活用が出発点だった。応募してきた若者を見て組合関係者は「この連中なら若返りができる。もったいないような人材だ」と感激したという。平成11年度から現業作業員として採用を始め、国の事業に引き継ぎながら11人、平均年齢は46歳になった。現場は活気に満ちている。

株式会社フォレストファイターズ

精鋭をそろえた後継者育成目的の第3セクター

株式会社フォレストファイターズ  (三重県大台町)

林業に若者を集めるには新しい労働条件を整備する必要がある。それには新しい組織がふさわしいと、村長(宮川村)の提案で第3セクターが設立された。指導者1人とUターン者2人でスタートしたフォレストファイターズは14人の精鋭をそろえる技能集団に育った。6人は県外からやってきたIターン者である。

中辺路町森林組合

「緑の雇用」「企業の森」で古道の里を元気にしたい

中辺路町森林組合  (和歌山県田辺市)

「21世紀の林業は人材、作業道、そして機械」を掲げる中辺路町森林組合。特に人材育成に力をそそぐ。「緑の雇用」による新規参入は地元に活気をもたらした。そしてもうひとつ「企業の森」は森林組合に新しい役割をもたらし、勇気づけている。さらに通年作業量確保のため、農林業提携の道も模索している。

飯石森林組合

長期予測に基づいた人材確保と若返り戦略

飯石森林組合  (島根県雲南市・飯石郡飯南町)

平成6年、森林整備従業員の就労状態の抜本的な改善を目指し、通年雇用体制の確立と健康保険、年金などの社会保障完全実施を行った。さらに平成8年の在籍予想で、10年後には半分以下に減少すると見込まれたため、平成10年から全国募集を始め、U・Tターン者を積極的に雇用、大幅な若返りも実現した。平成10年以降の新規参入者60人のうちIターン者は22人を占めた。

株式会社ウッドピア

Tターン採用は「妻の積極的同意が条件」

株式会社ウッドピア  (徳島県美馬市)

平成6年、木屋平村(当時、現美馬市)と森林組合、農協などが設立した第3セクター。ユニークなのは森林所有者255人が出資に加わったこと。若い林業の担い手を育てたい、村を活性化させたいという熱い思いからだ。「妻の積極的な同意が条件」というTターン採用。いま、主要事業の責任者として中核を担っている。

甘木市森林組合

「水源の森」づくりへ、労働条件改善で若い技能集団

甘木市森林組合  (福岡県朝倉市)

 森林整備の重要性は分かっていても、それを担う林業労働者は減少、そして高齢化に直面していた。甘木市森林組合は労働条件を改善、平成4年に一人親方制度を採用、36人が参加して減少に歯止めがかかった。さらに平成12年、若者の参入を目指し、身分を保障した現業職員制度を導入して一般募集した。101人が応募、8人を採用した。14年にも107人が応募、2人採用して技能集団が誕生した。

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木工業の定住事例

置戸町オケクラフトセンター森林工芸館

豊かな森林から生まれたオケクラフト(木工芸品)

置戸町オケクラフトセンター森林工芸館  (北海道置戸町)

図書館活動、祭づくり、生産教育
人づくりを核とした活動の中で、昭和58年に工業デザイナーの草分けである秋岡芳夫さんから「地域素材に技を加えた生活文化づくり」の提案を受ける。オケクラフトの誕生だ。現在22工房が活動中で、うち13人は町外からの移住。森林工芸館が活動拠点である。

上野村森林組合

地域資源「森」で育てた木工の里

上野村森林組合  (群馬県上野村)

森と木いう地域資源を最大限に生かして過疎化の村を活性化させた上野村。農林業とそれを生かす二次産業、三次産業を育て、定住できる就業の場づくりを目指した。それが「木工の里」。行政の手で始まった事業は森林組合に引き継がれた。設備を整えた加工所で研修、独立した若者や、今も働きながら独立を目指す若者がいる。直売所にはぬくもりのある素晴しい作品が並んでいた。

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UJIターン者等による林業事業体の起業等事例

株式会社信州樵工房

地域森林を未来のためにデザインする「工房」

株式会社 信州樵工房  (長野県上田市)

工房と名付けたのは林業を通じて森をデザインするというプロ集団の自負があるからだ。林業再生のためには積極的な情報発信も欠かせないと考える。子どもたちの森林体験や森林ボランティア育成にも力を貸している。小規模でも製材工場を持ち、製品づくりをするのが目標だ。

企業組合山仕事創造舎

森づくりに情熱を燃やすTターン集団

企業組合 山仕事創造舎  (長野県大町市)

本物の山仕事をしたいと、長野県大町市の林業家のもとで働いていたTターン者3人が独立、山仕事創造舎が誕生した。山仕事では食べていけないという地域の常識に、仕事がなければ「創り出せばいい」というのが命名の由来だ。その後、平等に責任を持つ組織にと企業組合として登記、参加メンバーも増えて7人になった。自力で家を建て定住を実現した仲間もいる。

NPO法人信州そまびとクラブ

人と環境にやさしい森へ、地域の人に技術指導

NPO法人 信州そまびとクラブ  (長野県佐久市)

長野県佐久地方の森林組合で働いていたTターン技能職員たちが、荒廃する森林に有効な手を打てない現状を打破しようとNPO法人を設立した。自分たちの技能を森林の機能維持、活用のため最大限生かすこと、山林労働者の地位向上を目指す。また森への理解を求めて、「山仕事講座」など活動を広げている。

NPO法人WoodsmanWorkshop

林業現場から情報発信、Tターンを支援

NPO法人 Woodsman Workshop  (岐阜県郡上市)

「NPOはボランティア団体と同義ではない。林業現場に山積する問題点の指摘、情報発信を続けたい」(水野雅夫代表)。主催する林業Tターン・ミーティングはすでに7回。毎回全国から数十人のTターン林業技術者等が集う。林業技術者の学校開設も視野にある。

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田舎暮らし定住促進事例

山村芸術工房(加子母アトリエ村)

芸術家の定住が村に新しい風を持ち込んだ

山村芸術工房(加子母アトリエ村)  (岐阜県中津川市)

若い芸術家のために地元の木で建てたアトリエ付きの住宅。それだけでも夢があるが、やってきた芸術家たちは新しい刺激も持ち込んだ。村歌舞伎のために絵を描き、村のために曲を作る。工房だけでなくTターン者ら定住者が多い。自然が人を、人が人を呼ぶ魅力的な地域に育てている。

籠ふるさと塾

人口の3割を超えた定住促進活動

籠ふるさと塾  (和歌山県那智勝浦町)

30年前、有機農業の確立、普及を志した5家族17人の移住に始まった和歌山県那智勝浦町色川地区の新規定住者は55世帯144人、地区人口の3割を超えるまでになった。最初10年は有機農業「耕人舎」の情報発信で、その後は行政、地区ぐるみで新規定住者を受け入れてきた。拠点になったのが体験、定住を目指す人の宿泊、研修施設「籠ふるさと塾」だ

ふるさと島根定住財団

林業の定住率75%という産業体験事業を展開

ふるさと島根定住財団  (島根県松江市)

定住のための総合的な支援事業を展開する「ふるさと島根定住財団」。中でも滞在経費の一部を助成するU・Tターン希望者向けの産業体験事業は、スタートから10年で1098人が参加、体験中を除く修了者1035人のうち504人、48.7%が定着するという実績を上げている。特に林業は127人が修了、95人が定着。74.8%とずば抜けて高い定着率だ。平成18年度から始めたU・Tターン希望者への無料職業紹介事業の登録、就職決定数も急速に伸びている。

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人づくり・教育の取り組み

久慈やまがた体験教育旅行“こころの体験”

都会の子どもとの“こころの交流”で地域を元気に

久慈やまがた体験教育旅行“こころの体験”  (岩手県久慈市)

岩手県の北東部の沿岸に位置する、人口4万人弱の市。2006年、旧久慈市と九戸郡山形村が合併し、現在の久慈市となった。江戸時代からの砂鉄の産地、また世界有数の琥珀採掘産地としても有名。森林率は約87%。短角牛の産地として知られる旧山形村は森林率94%の山村であり、過疎化対策として交流人口拡大事業を開始し、合併した現在も久慈市が引き継いでいる。

NPO法人 里の自然文化共育研究所

「里の先生」に学び、価値創造型の暮らしづくりへ

NPO法人 里の自然文化共育研究所  (山形県戸沢村)

山形県最上郡戸沢村は最上川舟下りで知られる人口約5600人の村。角川地区は旧角川村で、国保発祥の地であり、住民のまとまりが強い。住民が始めた里地探検隊が発展、2003年「角川里の自然環境学校」となる。山の学校、農の学校、民話・昔遊び塾、交流部など6学校、4部局に、住民260人が「里の先生」、40戸が「里親委員会」で、最大240人を受け入れる。NPO法人「里の自然文化共育研究所」はこの活動を最上地方の広域に展開する核組織になる。

ワーキングホリデー飯田

無報酬の援農がはぐくんだ都市と農村の交流

ワーキングホリデー飯田  (長野県飯田市)

飯田市は人口10万を超える南信州最大の都市。起伏の大きい土地で、扇状地や段丘上は桑畑として利用され、かつては養蚕王国だった。現在は「果樹王国」。リンゴ、ナシ、柿などが中心。特に市内のリンゴ並木や「市田柿」は有名。ワーキングホリデーは1998年に始まり、市役所産業経済部農業課に事務局を置いている。参加登録者は1500人に、受け入れ農家は100戸にそれぞれ迫っている。春の作業はゴールデンウイークからだが、酪農など季節を問わない希望もある。

NPO法人 山里文化研究所

山里の人の「聞き書き」で循環型生活の知恵を再発見

NPO法人 山里文化研究所  (岐阜県中津川・恵那市)

2003年5月、「山里の美しさに見出し、かかわる」をスローガンに設立。森林インストラクターの資格を持つ代表の清藤奈津子さんを中心に森林環境教育などに取り組む中で、より深く地域に入り込んだ活動を開始。山里の人を講師に迎えて山村体験を学ぶ「えな山村塾」や、山里の知恵や暮らしの「聞き書き活動」を行っている。棚田保全に協力するなど、活動も拡大中。2008年11月NPO法人化。

NPO法人 メタセコイアの森の仲間たち

子どもを楽しく遊ばせたら大人たちも元気になった

NPO法人 メタセコイアの森の仲間たち  (岐阜県郡上市)

2000年設立。民間の自然体験施設である郡上八幡自然園を拠点に、小中学校の野外活動支援、自然・文化体験イベント「メタっこレンジャー」、ファミリー向けのキャンプ指導や自然体験、地域通貨「コイア」の流通管理など、年間を通じて多彩な活動を行っている。郡上市は、名古屋から約80キロメートル。「奥美濃の小京都」と呼ばれる城下町・郡上八幡を中心に、長良川をはじめとする多くの清流と山林が残る、自然豊かな地域である。

NPO法人 白川郷自然共生フォーラム

世界遺産の地の利を生かした独自の環境教育を創り出す

NPO法人 白川郷自然共生フォーラム  (岐阜県白川村)

2005年4月のトヨタ白川郷自然學校開校に先立ち、2004年10月に設立。「自然との共生・地域との共生」をテーマに、同校の管理運営を行いながら、學校を拠点とした各種環境教育活動、地域の自然保全活動、地域活性化活動、国内外の環境関連団体との交流・共同事業などに取り組んでいる。地域(白川村)・環境NGO(日本環境教育フォーラム)・企業(トヨタ自動車)が三位一体となって地球環境問題に取り組む、日本ではめずらしい形態のNPO。

松蔭高校チャレンジプログラム「グリーンエコプロジェクト」

日本の森を元気に、女子高生のエコプロジェクト

松蔭高校チャレンジプログラム「グリーンエコプロジェクト」  (兵庫県神戸市灘区)

1892年、キリスト教宣教師らによって設立された伝統校。現在は学校法人・松蔭女子学院として高校のほか中学校、短期大学、4年制大学、大学院を持つ。「チャレンジプログラム」は教室を出て社会・地域に積極的にかかわりながら、人生や文化、社会問題を学ぶ活動。2000年に始まった。介護や奉仕などの地域活動、国際交流、芸術・文化など約70のプログラムがある。「グリーンエコプロジェクト」は2006年に加わった大型プログラム。現在「ブルーアースプロジェクト」として引き継がれている。

NPO法人 きらり水源村

お年寄りは「きらりびと」廃校舎を舞台に人々が“対流”

NPO法人 きらり水源村  (熊本県菊池市)

菊池市は熊本県の北東部にある、人口約5万2000人の町。市内を流れる菊池川の上流に位置する旧水源村地区は、お茶の栽培と稲作、畜産業が主な産業の中山間地域。1947年に開校し、2000年に閉校となった菊池東中学校(旧水源中学校)の施設を引き継ぎ、2004年、交流館とNPO法人が誕生。地域の達人を先生にした自然体験教室や郷土料理を楽しむ会、さらには森林整備や新規就農者受け入れなど、幅広い活動を展開中だ。

NPO法人白神自然学校 一ツ森校

自然体験を通じて、人と森の関わり方を伝える

NPO法人白神自然学校 一ツ森校  (青森県鰺ヶ沢町)

2003年、廃校となった鰺ヶ沢町一ツ森地区の小学校校舎を利用して設立。自然体験プログラムのほか、定年後の移住のための「田舎暮らし体験ツアー」なども実施。04年からは、東京都杉並区との交流もスタート。同区の子どもたちが自然学校を訪れるだけでなく、同区内イベントでの白神の特産品の直売、区役所内へのアンテナショップ設置など、相互交流が拡大。06年には受講者を中心に「白神自然学校首都圏クラブ」も結成された。

秋田森の会・風のハーモニー

子どもの潜在的な“生きる力”を引き出す“森の保育園”

秋田森の会・風のハーモニー  (秋田県秋田市下浜地区)

「森の保育園」のある秋田市下浜地区は、秋田市街地から約15km。日本海に面し、海水浴場として有名だが、海岸線から2km内陸には里山地域が広がる。「秋田森の会」は、現在、会員約300人。森林を医療・福祉・環境教育に活用する活動が認められ、95年朝日森林文化賞、05年NHK地球だい好き環境コンテスト審査員特別賞を受賞。2007年の「森の保育園」の受け入れ回数は66回で、のべ約3000人が訪れた。

NPO法人ECOPLUS

自然と住民の知恵に学ぶ「やまとくらしの学校」

NPO法人ECOPLUS  (東京都千代田区)

1992年、任意団体エコクラブとして活動を始める。自然体験や世界の子どもたち向け環境教育プログラムの提供、日本の学校との交流などを企画。2003年NPO法人化。代表の高野孝子氏は冒険家として知られる。設立当初から山村や自然の持つ教育効果を重視、全国各地を舞台としている。特に高野代表の出身地である南魚沼市の山村集落を拠点にした活動で新しいプログラム運営とネットワークづくりを目指している。

NPO法人グリーンウッド自然体験教育センター

山村力のひとつは教育力子どもたちの存在が村人を変える

NPO法人グリーンウッド自然体験教育センター  (長野県泰阜村)

2001年に設立(前身は1985年から活動)。自然豊かな長野県下伊那郡泰阜村を拠点に、「暮らしから学ぶ」「地域に根ざす」を教育理念として環境教育の推進に努めている。本文中の山村留学「暮らしの学校・だいだらぼっち」や山賊キャンプの他、安全教育事業として救急救命法講習や自然体験指導者養成事業、国際理解教育事業として北東アジアこども自然体験交流キャンプ等の交流事業なども手掛けている。

NPO法人シニア自然大学

自然と文化を学び、学んだ成果を社会貢献に生かす

NPO法人シニア自然大学  (大阪府大阪市福島区)

1994年、自然観察アドバイザーの養成を目指して、大阪自然環境保全協会の組織として「大阪シニア自然大学」が発足した。講座は1クラスだけだった。2年後には講座を修了した人の継続学習のために研究部を開設した。2002年、NPO法人シニア自然大学として独立。急速に活動を拡大、昼間3部、夜間1部の講座、13科の研究部、多くの児童、市民向け教室を展開する。ジュニア自然大学、シニアCITYカレッジも新設した。社会貢献事業の対象者は年間5万6000人に及ぶ。

NPO法人森林をつくろう

学生の発想を元に結ぶあらたな森林と人との関係

NPO法人森林をつくろう  (佐賀県神埼市脊振町)

2005年2月に設立。所在は佐賀県神埼市脊振町。「元気な山を呼び戻します」「日本の木の温もり・優しさを伝えます」「自然環境を大切にしたいと願うあなたの気持ちを森林へ伝えます」をキーワードに、植林事業、廃校をつかった林間学校などの自然体験事業、「新・木造の家」設計コンペなどの国産材PR事業を展開している。
 時勢にとらわれるばかりの山づくりではなく、生産性と多くの人が親しめる環境林育成の両立を目指している。

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森林を守り育てる取り組み

葛巻町森林組合 くずまき高原里山森林整備実行委員会

知恵とアイデアで、新たな森林(もり)の恵み探し

葛巻町森林組合 くずまき高原里山森林整備実行委員会  (岩手県葛巻町)

葛巻町は、岩手県の中部に位置する森林率86%の町。葛巻町森林組合は葛巻町の森林管理の中核であり、近年では木質バイオマスエネルギーの普及に尽力していることでも知られている。くずまき高原里山森林整備実行委員会は、森林資源の新たな利活用の創出を目的に、森林組合と異業種によって2004年に設立。「森の新ビジネス」創出実証試験や様々な交流事業を展開している。

世田谷区民健康村

何もないから魅力がある。都市と山村、28年の交流物語

世田谷区民健康村  (群馬県川場村・東京都世田谷区)

群馬県の北部、東京から約150kmの距離にある川場村は、人口約3800人。総面積の87%が森林で、耕作地はわずか7%という典型的な中山間地域。主産業は農業で、こんにゃく、果樹(リンゴ、ブドウ等)、牛乳などを生産。4本の一級河川が利根川へと流れる「水のふるさと」でもある。関越自動車道や上越新幹線により都心から2時間ほど。一方の世田谷区は人口84万人の巨大都市。2地域の「縁組み(=結婚)」は、交流事業のお手本である。

矢作川水系森林ボランティア協議会

市民による「森の健康診断」が地域の意識を変えていく

矢作川水系森林ボランティア協議会  (愛知県)

素人山主と森林ボランティアが交流・学習することで、「山仕事の心と技と楽しさ」を伝えていくことを目的に、矢作川流域で活動するボランティアグループが結束して誕生した団体。2004年1月に発足し、現在は11グループによって構成されている。個人会員はとらない。主な取り組み事業は「森の健康診断」と「「山里協働間伐モデル林事業」。

西臼杵型産直住宅システム

家の建て主と山林を直接つないで、林業活性

西臼杵型産直住宅システム  (宮崎県西臼杵郡)

西臼杵郡は、高千穂町、日之影町、五ヶ瀬町から成る宮崎県北西端の地域。総面積の88%に当たる約6万ヘクタールが森林で、その8割が民有林。森林全体の54.7%がスギを中心とした人工林である。この地域で育ったスギは色合いが良く、曲がりなどのクセも少ないため、日本有数のスギの産県である宮崎県の中でも、特に優良産地として知られる。宮崎市よりも熊本市に近く、九州のほぼ中心に位置することから、スギは九州全域へ出荷されている。

NPO法人足尾に緑を育てる会

排煙で荒廃した足尾の山に100万本の木を

NPO法人足尾に緑を育てる会  (栃木県日光市足尾)

1996年5月、荒廃した足尾の山に緑を取り戻そうと渡良瀬川上流と下流の市民グループが結成した。事業は(日)煙害で荒廃裸地化した足尾の山の緑化(月)植樹活動や環境学習に足尾を訪れる小学生と団体の支援(火)地域の活性化。2002年4月、NPO法人となる。地元スタッフのほか、会員は約500人、春の植樹デーには1000人、体験植樹には100団体が参加する。銅山の歴史も学べる足尾環境学習センターの運営も行っている。

NPO法人JUON NETWORK

割り箸と森林整備で、都市と山村にパイプを通す

NPO法人JUON NETWORK(樹恩ネットワーク)  (東京都杉並区)

1998年、大学生協の呼びかけにより誕生。きっかけのひとつは、埼玉県神泉村(現神川町)で廃校となった小学校を、早稲田大学生協がセミナーハウスとして再生したこと。もうひとつは、阪神淡路大震災で学生寮が壊れた際、徳島県三好郡(現三好市)の林業者から間伐材で造られたミニハウスを提供されたこと。こうした交流を踏まえ、「生協の枠を超えて都市と過疎地のつながりを築こう」と設立される。常勤2名と非常勤1名のスタッフで奮闘中。

ラーバンの森

地域の人々の「緑のリレー」で、里山を蘇らせたい

ラーバンの森  (福井県坂井市三国地区)

2001年、福井県坂井市三国地区の丘陵地帯に建設された研修施設。おけら牧場を運営する山崎夫妻が運営。約100名の会員が1口3万円を出資して運営を支える。同施設では、食と農を考える年数回の勉強会「おけら塾」のほか、文化イベント、パン教室などさまざまなプログラムを実施。全国各地から年間のべ約2000人が訪れる。地場産大豆を中心に豆腐の製造・販売を行う直売所・レストラン「きっちょんどん」も設立。

長野県朝日村とダイドードリンコ轄b信支店(長野県森林の里親促進事業)

山村が里子で企業が里親県の仲人で両者がつながった

長野県朝日村とダイドードリンコ轄b信支店(長野県森林の里親促進事業)  (長野県朝日村)

松本市と塩尻市に接し、北アルプスの高峰へと連なる山々がそびえる朝日村。村の87%が森林で、その97%が民有林、さらにその71%が人工林と、長野県の中でも突出して人工林の多い地域である。大阪に本社を持つダイドードリンコ(株)は、清涼飲料水メーカーとして全社を挙げた環境活動に加え、各支店が地域に密着した活動を盛んに行っている。

石鎚水源の森くらぶ

ボランティアの刺激で林業者が奮起、放置林激減

石鎚水源の森くらぶ  (愛媛県西条市)

1998年8月に行われた水源林づくりボランティアで、参加者から「永続的な団体を作ってはどうか」という声が上がり、同10月に設立された。愛媛県西条市、新居浜市、四国中央市にまたがるボランティア組織で、会員は現在約280人。各市の支部に分かれて活発な活動を続けており、これまでに100回以上、のべ5300人以上が参加している。森林整備だけでなく、山村住民との交流にも活動は広がっている。

NPO法人土佐の森・救援隊

放置林は宝の山!林業のセミプロ育成で、山を守る

NPO法人土佐の森・救援隊  (高知県いの町)

1997年、高知県初の森林ボランティア団体とされる「仁淀川森林救援隊」が組織された。これを機に、多数の森林ボランティア団体が生まれ、これらの団体を支援、リードする組織として発展・誕生したのが「土佐の森・救援隊」で、正式な設立は2003年4月。いの町と高知市内を中心におよそ80人の会員と10数社の会員企業を持つ。月1回の定例会を中心に、年間約20 の間伐を実施。他のボランティア団体に対する指導教育も数多く行っている。

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地域づくり・産業おこしの取り組み

ブナ北限の里づくり

ブナ林をシンボルにやすらぎの田舎を目指す

ブナ北限の里づくり  (北海道黒松内町)

北海道の南西部、札幌市と函館市のほぼ中間点に位置する人口約3300人の町。町名はアイヌ語の「クル・マツ・ナイ(和人の女のいる沢)」から。日本海と太平洋の距離が最も近い場所であり、町のシンボルである黒松内岳(740メートル)の山頂からは、天候が良ければ両方の海を眺められる。地形の関係で、夏は内浦湾で発生する濃霧により日照時間が短く、冬は2メートルを超える積雪がある。酪農を中心とした農業が主な産業。

NPO法人 かみえちご山里ファン倶楽部

地域資源を守り、豊かな山里文化を育む

NPO法人 かみえちご山里ファン倶楽部  (新潟県上越市)

標高1000メートルの山塊からわずか15キロで日本海に至る桑取川沿いに17集落があり、500世帯が暮らす新潟県上越市の桑取地区を中心に活動している。2001年設立、2002年NPO法人となった。理事14人、会員306人。8人の専従スタッフのうち6人は県外の出身、ほかの2人は市内出身のUターン。市民の森の運営などの受託事業、地域資源を活用した「まかない塾」や棚田学校、古民家再生学校などの自主事業と会費が収入源である。

NPO法人 雪の都GO雪共和国

豪雪に負けてたまるか!雪こそ資源

NPO法人 雪の都GO雪共和国  (新潟県津南町 長野県栄村)

新潟県津南町と長野県栄村は隣り合わせの町村で、県は異なるがともに豊かな自然、森林を有し、昔から人的交流も盛んだった。津南町は人口1万200人、栄村は人口2500人。2006年冬は両町村とも記録的な豪雪に見舞われ、マスコミに大きく取り上げられた。しかし報道されればされるほど雪国の負のイメージが高まる。それを跳ね返そうと県境を越えて個性豊かな有志が集まって建国した共和国。2007年、NPO法人となった。

NPO法人 えがおつなげて

農村資源を企業とつなぎ、新しい循環型経済をつくる

NPO法人 えがおつなげて  (山梨県北杜市)

1995年に東京から北杜市へ移住した曽根原久司さんを代表として、2001年に設立。2003年からは、北杜市の北端にある須玉町増富地区という、人口70人弱、高齢化率も耕作放棄率も62%を超える典型的な限界集落の活性化に注力。年間延べ500人のボランティアを集め、これまでに4ヘクタール以上を開墾。2007年には農山村と企業を結ぶコーディネーターを養成する「えがおの学校」を開校するなど、多彩な活動を展開している。

光葉スチール株式会社

間伐材のロッカー扉が信州の森を守る

光葉スチール株式会社  (長野県千曲市)

本社は創業地の長野市篠ノ井布施高田に置くが、千曲市の八幡工業団地に主力工場を展開している。1961年設立。2年後、当時、木製ばかりだった学校用靴箱用にスチール製ロッカーを開発、「学校ロッカーのパイオニア」となった。2006年、長野県森林組合連合会を通じ、間伐材製品を開発、さらに翌年、千曲市、県内森林組合と協力しカラマツ間伐材使用製品を拡大した。2008年度間伐・間伐材利用コンクールの「暮らしに役立つ間伐材利用部門」で全国森林組合連合会会長賞を受賞した。

丸大鉄工株式会社

竹粉の飼料化で放置竹林を地域の循環資源に

丸大鉄工株式会社  (静岡県浜松市)

静岡県浜松市に本拠地を置き、竹や竹炭などの関連機械、特殊丸鋸などに特化した製造・販売が本業。針状繊維を残さず常温で竹を製粉化する特許技術を持っており、この竹粉を畜産利用、農業利用、食品加工等に活用することで全国の放置竹林問題の解決に寄与することを目指している。また、会社敷地内で、竹製品を扱うショップ「淡竹屋」を経営している。

土居駅前通商店街、かつらぎ町

都市商店街と果樹の里に活気を呼んだ「友好市場」

土居駅前通商店街、かつらぎ町  (大阪府守口市 和歌山県かつらぎ町)

守口市は人口15万人の全国有数の人口過密地帯で、家電産業を中心とした企業城下町。土居駅前通商店街は、物販店が比較的少なく、サービス業、医療関係施設が多い。商店街は活気を取り戻す道を模索していた。かつらぎ町は人口2万人、7割を森林が占め、果樹を中心にした農林業と世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」を柱にした観光の町。2006年、両地区は「都市と農山村のネットワーク事業」に合意した。06、07年度の山村力誘発モデル事業。

夕日の里づくり推進会議

昔ながらの農村風景と夕日、それこそが町の宝物だった

夕日の里づくり推進会議  (宮崎県五ヶ瀬町)

宮崎県のほぼ北西端に位置する五ヶ瀬町は、車で熊本空港から1時間半、宮崎市の中心からは3時間半ほどかかる。天の岩戸伝説で有名な高千穂町に隣接し、こちらも多くの神話や神楽などの伝統芸能を有する。人口4750人。宮崎県内でも開発の遅れた地域とされ、町のほとんどが山林で、総世帯の半分は農家。日本最初の公立中高一貫校「五ヶ瀬中等教育学校」や、日本最南端の天然スキー場「五ヶ瀬ハイランドスキー場」でも知られる。

木の博物館

森林文化の復権を目指す“村まるごと博物館”

木の博物館  (岩手県川井村)

盛岡市の東側に隣接する人口約3000人の村。北上山地のほぼ中央にあり、林野率94%という山間地。かつては薪炭業と林業で栄えた。現在も農林業が基幹産業で、キノコや高原野菜の生産のほか、第三セクターで設立された(株)ウッティかわいは、現在、国産材の生産額トップを誇る。近年は、盛岡市と隣接する区界高原がキャンプやトレッキングで人気を集めるなど、森林空間を生かした観光産業の振興にも力を入れている。

暮らし考房

山村に暮らす自信と誇りと希望を創造する地域づくり

暮らし考房  (山形県金山町)

山形県北東部の人口7000人の町。金山杉で知られる。白壁と切り妻屋根の美しい金山型住宅による「街並みづくり100年運動」に取り組む。杉沢集落は川沿いに13戸が点在、暮らし考房は最上流に位置する。ほかにヤマブドウつる細工のやまと工房、刺し子などの生活資料館、農業体験の片桐農園、森遊びの森林倶楽部などがあり、年間2000人が訪れる。暮らし考房は2006年度、山村力コンクールで林野庁長官賞を受賞した。

NPO法人地球緑化センター

若い力が農山村を変える

NPO法人地球緑化センター  (東京都中央区)

1993年、森林や緑に関心を持ち、保全のために行動するボランティアを育てることを目的に設立された。実施している事業は、「緑のふるさと協力隊」のほか、各地の国有林や市町村林へ週末に市民ボランティアを派遣し、植林や伐採をしてもらう「山と緑の協力隊」、子どもたちを対象とした森林体験学習のプログラムを企画する「緑の学校」など。砂漠化が進む中国にもボランティアを派遣し、植林活動をおこなっている。

信州・信濃町癒しの森

官民協働で取り組む森林療法の町づくり

信州・信濃町癒しの森  (長野県信濃町)

長野県の北端、新潟県境に接している。黒姫山など信州五岳に囲まれ、野尻湖、黒姫高原、小林一茶の里など観光資源が豊富。年間100万人の観光客が訪れる。大正時代から外国人宣教師がこの景観を愛し、国際村が誕生した。スキー客もあって宿泊施設も多く、保養地としての基盤がある。四季の景観、手入れが行き届いた森林という財産を生かそうと取り組んだのが「癒しの森」事業。ドイツの自然療法を取り入れるとともに、地元の農産物を活用した食事療法を提案している。

チェンソーアートクラブ「マスターズ・オブ・ザ・チェンソー東栄」

チェンソーアートが、奥三河の町に元気を運ぶ

チェンソーアートクラブ「マスターズ・オブ・ザ・チェンソー東栄」  (愛知県東栄町)

東栄町の西暦2000年記念事業として行われた『木と遊ぼ!!』というイベントに、チェンソーアートの永久世界チャンピオン、ブライアン・ルース氏を招いたところ、その魅力にはまった有志たちがクラブを結成。2001年から開催している『チェンソーアート競技大会 in 東栄』は、日本における同種大会の草分け。2006年には世界大会も開催し、約1万人を集客した。歴代会員は100人を超える。

ものづくり実行委員会

大学と企業との協働によるものづくりを通してのまちづくり

ものづくり実行委員会  (三重県紀北町)

2003年に海山町林業研究会によって開催された「ものづくり勉強会」を契機に、勉強会そのものには自由に参加できる体制を採りながら、大きな流れのアウトラインを決定する会議として翌04年に設立された。委員には紀北町長をはじめとした行政、海山町林業研究会や森林組合おわせといった林業関係者、企業関係者、イベント関係者などが名を連ねている。また、東京藝術大学の3教授が顧問として就任している。

達っちゃんクラブ

都市との交流も林業の仕事の一部

達っちゃんクラブ  (奈良県川上村)

村外の人たちを山に案内し、散策や野外活動を体験してもらう「達っちゃんクラブ」。山仕事50年以上の辻谷達雄氏が、都市民との交流を通じて、山村や林業の活性化につなげていきたいという思いで1997年に始めた。「山で学び、山で遊ぶ」をテーマに、関西一円から訪れる参加者は村内の山や滝を散策したり、郷土食づくりを体験する。月に1度開催され、これまでに3200人が参加した。

学生人材バンク

農村16キップで農山村と大学生をつなぐ

学生人材バンク  (鳥取県)

2002年に鳥取大学の学生が設立した任意団体(NPO法人申請中)。学生会員の登録は約800人。情報提供事業、プロジェクト(企画運営)の2つを中心に活動を展開。プロジェクトのひとつ「農村16きっぷ」は、04年に県から「鳥取県農山村ボランティア事務局」を受託したことをきっかけにスタート。それ以外のプロジェクトには「就職プロジェクト」「映像プロジェクト」「あぐりふれんず(農業による障害者の自立支援)」等がある。

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