平成19年度

木炭を次世代に残したい・「炭の名人」が挑む木炭が作り出す新たな未来

1999年に設立された秋田県立大

1999年に設立された秋田県立大

●「炭やきで夕日の松原守り隊」

 さらに、鈴木さんは最近、炭を利用した活動を積極的に続けている。
 秋田の海岸線は、「白砂青松」の風景が広がることで知られている。特に、秋田~天王海岸の防砂林は「夕日の松原」と名付けられる名勝地で、また男鹿半島をはさんだ北側の海岸も「風の松原」と呼ばれるクロマツに覆われた美しい松原だった。
 しかし20年ほど前から、これらの松原にマツクイムシが猛威を振るいはじめた。  美しいマツ林は、見るも無惨に姿を変えていく。この事態に乗り出したのが、秋田県立大学だった。予防方法、被害木早期発見、集中的防除、さらに被害木・伐倒木の炭焼きなどが提案され、これは「秋田方式」と呼ばれるようになった。
 この被害を受けたマツを炭焼きし、被害を食い止める取り組みに、市民も活動を始めた。
 それが、鈴木さんを会長とするボランティア団体「炭やきで夕日の松原守り隊」である。  その参加者は、秋田、潟上市(かたがみし)の住民、県立大の学生や秋田工業高校の生徒たち、約106名。
 鈴木さんは、持ち前の炭焼きの知識と技術を駆使して、県立大学に隣接するマツ林の中に窯を設けた。この窯は、素人でも簡単に炭焼きができるように、天井部分を開閉式にして一酸化炭素を短時間で放出できるような工夫がなされている。
マツクイムシ被害木を炭化する窯

マツクイムシ被害木を炭化する窯

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